
「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム
実行委員長 板山 賢治
2002年を前に日本の障害者団体およびリハビリ専門職関係者は、今、「3つの国際会議」と「3つのキャンペーン」の成功に向けて総力を結集しつつある!
即ち、(1)第6回DPI世界会議札幌大会、(2)第12回RIアジア太平洋地域会議、(3)アジア太平洋障害者の十年推進キャンペーン大阪会議の開催であり、(1)欠格条項の撤廃および(2)市区町村障害者計画の総点検運動ならびに(3)情報バリアフリーキャンペーンの展開である。
「『アジア太平洋障害者の十年』最終年記念フォーラム組織委員会」は、札幌・大阪の現地委員会と協力しつつ、前例のないスケールのフォーラム成功に向けて努力を続けている。
他方、心ある有志議員による「障害者国際会議推進議員連盟」が結成されるとともに政府・障害者施策推進本部は、公式に支援の申し合わせが行われるが、前途は多難である。
<実現したい「3つの期待」>
このフォーラムを通じて実現したいと思う3つの期待がある。
第1は、日本の障害者組織・団体の連携、協働の強化への期待である。
DPI札幌大会は、正に世界の障害者の代表者会議である。わが国もまたすべての障害者組織を挙げて迎えなければ、ホスト国としてのあり方が問われかねない。DPI日本会議からの申し入れと日本身体障害者団体連合会、日本障害者協議会の決断によって「フォーラム組織委員会」への総結集が実現した。このフォーラムを契機にわが国障害者組織の連携、協働がさらに強まることを期待したいと思う。
第2は、障害者組織と専門職団体との連携の輪のひろがりへの期待である。
アジア太平洋地域会議のRI関係者と推進キャンペーン代表が、大阪の地でDPI代表者と合同会議をもち、新世紀に向けての「共同宣言」を世界にアピールすることができたら、正に歴史的壮挙といえよう。さらにESCAP琵琶湖会議への参加をも実現し、リハビリ専門家と障害者団体との連携の輪をひろげるフォーラムにしたいものである。
おわりに、組織委員会のモットーは、「草の根」の「手づくり」のフォーラムの実現である。前例のないスケールだけに、物心両面の課題は多いが、主唱団体を中核に障害者、専門職関係団体のメンバーによる手づくりのフォーラムをと念じている。それが、わが国障害者関係団体および専門職グループの実力を証明することになるからである。
(2001年度「JDジャーナル」8月号より)